投資の種類って以外とたくさんあるよねって話。
序章 — 0-3
投資の種類を知ろう。
あなたに合うのはどれか。
お金が増える仕組みはわかった。でも、投資には株・債券・不動産・投資信託・FXなど、たくさんの種類があります。全部を覚える必要はありません。まず「地図」として把握しておきましょう。
投資の種類を知ることは、「何を買うか」を決めるためではありません。「自分に何が合うか」「何が合わないか」を判断するための地図を持つためです。こういうものがあるんだ、という感覚で読んでみてください。
1. 投資の種類を整理する前に
投資の種類を見ていく前に、一つ頭に入れておいてほしいことがあります。投資には「何を買うか(商品)」と「どうやって運用するか(手法)」という2つの軸があります。
運用の手法 長期投資・短期売買(トレード)・積立など。「どうやって運用するか」の話。
この2つは別物です。たとえば「株式投資」という商品を、長期で持ち続けることもできるし、毎日売買することもできる。同じ商品でも手法が違えば、まったく別の世界になります。
これを混同すると「株は危ない」「FXはギャンブル」という誤解が生まれます。危ないのは商品ではなく、運用の仕方です。どんな商品でも、使い方を間違えればリスクは上がります。
2. 投資の種類、一つずつ見ていく
企業の株を買うことで、その企業のオーナーの一人になる投資です。企業が成長して株価が上がれば値上がり益が得られ、利益の一部を配当金として受け取ることもできます。
日本株・米国株など、世界中の企業の株を買うことができます。1株から買えるものも多く、数百円から投資を始めることも可能です。ただし個別企業の株は、その会社の業績や市場の動向によって大きく価格が変わります。
向いている人:特定の企業や業界に興味がある人。企業分析が好きな人。値動きにある程度慣れている人。
注意点:個別株は「分散」が難しいため、一社に集中投資するとリスクが高くなります。初心者が個別株から始めるのはおすすめしません。
国や企業にお金を「貸す」投資です。一定期間後に元本が返ってきて、その間は利子を受け取ることができます。銀行の定期預金に近いイメージですが、銀行より高い利子が期待できることが多いです。
国が発行する「国債」は特に安全性が高いとされています。日本の個人向け国債は1万円から購入でき、元本割れのリスクがほぼありません。企業が発行する「社債」は国債より利子が高い分、倒産リスクがあります。
向いている人:安定した収入を求める人。リスクをできるだけ抑えたい人。老後の資産を守りたい人。
注意点:株に比べてリターンは低め。インフレが進むと実質的な価値が目減りする場合があります。
マンションや土地などの不動産を購入して、家賃収入を得る投資です。毎月安定した収入が入ってくる「インカムゲイン」が主な収益源になります。また、購入した不動産の価値が上がれば売却益も得られます。
ただし、不動産投資は他の投資と比べて始めるハードルが高いです。数百万〜数千万円単位の資金が必要で、ローンを組む場合は金利リスクも伴います。また、空室になれば収入が途絶え、修繕費や管理費などのコストも発生します。
向いている人:まとまった資金がある人。不動産や建物の管理に興味がある人。安定した家賃収入を長期的に得たい人。
注意点:「簡単に不労所得が得られる」と勧誘する業者には注意が必要です。空室リスク・修繕費・金利変動など、想定外のコストが発生することも多い。
たくさんの株や債券をひとまとめにした商品を買う投資です。たとえば「S&P500インデックスファンド」を1つ買うだけで、アメリカの主要500社すべてに少しずつ投資できます。
投資信託は100円から積立ができるものも多く、少額から始められます。自動的に分散投資ができるため、「どの会社を選ぶか」を考える必要がありません。NISAと組み合わせることで、利益にかかる税金もゼロにできます。
ETF(上場投資信託)は投資信託に似ていますが、株のようにリアルタイムで売買できるのが特徴です。
向いている人:投資を始めたばかりの人。手間をかけずに長期投資をしたい人。少額からコツコツ積み立てたい人。ほぼ全員におすすめできます。
注意点:値動きはあります。短期間で大きく増やすことは期待できません。長期目線が必要です。
FX(外国為替証拠金取引)は、円とドルなど異なる通貨を交換することで利益を狙う投資です。仮想通貨(暗号資産)は、ビットコインなどのデジタル通貨の値動きで利益を狙います。
どちらも価格の変動が激しく、短期間で大きな利益が出ることもあれば、大きな損失が出ることもあります。特にFXはレバレッジ(少ない資金で大きな取引をする仕組み)を使えるため、投資額の何倍もの損失が出る可能性があります。
向いている人:相場の動きを深く学びたい人。高いリスクを取れる人。余裕資金でやる覚悟がある人。
注意点:初心者が手を出すと、高確率で損をします。「FXで月収100万円」という話の裏には、多くの損失者がいることを忘れないでください。
株や為替などの価格の短期的な上下を読んで、売買を繰り返すことで利益を狙う「手法」です。商品というよりも、運用のスタイルの話です。
デイトレード(1日で売買を完結させる)、スイングトレード(数日〜数週間の売買)など様々なスタイルがあります。チャートの読み方、テクニカル分析、リスク管理など、習得すべき知識は膨大です。
向いている人:相場を深く学ぶ覚悟がある人。損失が出ても精神的に安定していられる人。時間と労力を惜しまない人。
注意点:「簡単に稼げる」は嘘です。このサイトを書いているのは現役トレーダーですが、初心者にトレードから始めることは絶対におすすめしません。
3. 結局、初心者にはどれがいいのか
ここまで6つの種類を見てきました。正直、「多すぎてわからない」と感じた人もいるかもしれません。でも安心してください。答えはシンプルです。
投資信託(インデックスファンド)の積立一択。
これだけです。難しい手法も、毎日の相場チェックも、複雑な分析も必要ない。月に一度、証券口座を確認するくらいで十分です。
株式投資は面白いですが、個別株の分析には時間と知識が必要。不動産はまとまった資金が必要。FXとトレードは初心者には危険すぎる。債券は安定しているが、長期的なリターンが低め。
その点、投資信託(特にインデックスファンド)は少額から、手間なく、分散投資ができる。長期・積立・分散という投資の基本原則を、最もシンプルに実践できる手段です。
投資信託とインデックスファンドの詳しい話は、第一部でとことん説明します。まずは「こういう種類があるんだ」という地図が頭に入ったところで、次の記事に進みましょう。
投資の種類がわかりました。でもここで一つ疑問が出てきます。これだけたくさんの選択肢があるのに、なぜ多くの日本人は「投資=怖い・難しい」と感じてきたのでしょうか。それを理解するには、日本のお金の歴史を知る必要があります。次の記事では、貯金大国・日本がどのようにして生まれたのかを辿ります。
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